賃金不払い残業の解消事例①
こんにちは
水戸市で開業する中小企業診断士社会保険労務士はたけやま事務所 畠山佳樹です。
今日の午前中は、大学の先輩が市長選挙に立候補されるということで、総決起集会に行ってまいりました。おそらく1,000人以上集まっていたと思いますが、すごい熱気でした!
あいにく私は同じ市町村ではないので、投票権はありませんが、陰ながら応援したいと思います。
さて、今日は昨日の続きで、厚労省の是正勧告による資料を見ていきましょう。
事例1 小売業
【賃金不払いの状況】
◆タイムカード打刻後に作業を行うよう指示されているとの労働者からの情報を基に、労基署が立入調査を実施。
◆タイムカードの記録とメールの送信記録とのかい離や労働者からのヒアリング調査などから、タイムカード打刻後も作業が行われており、賃金不払残業の疑いが認められたため、労働時間の実態調査を行うよう指導。
【企業が実施した解消策】
◆会社は、メールの送信記録などを基に労働時間の実態調査を行った上で、不払となっていた割増賃金を支払った。
◆賃金不払残業の解消のために次の取組を実施した。
①代表者が「賃金不払残業撲滅」を宣言をするとともに、全店舗の店長に方針の説明を行った。
②賃金不払残業撲滅に係る社内ポスターを作成して掲示するとともに、タイムカードの適正打刻に関する研修用DVDを作成し、店長を通じて、全労働者に対する研修を行った。
③タイムカード打刻後の作業が行われていないか確認するため、店長が定期的に店舗内を巡回することとした。
・・・
大事なポイントが2つありました。
①労働基準監督署は、労働者の申告をもとに、立入検査を行います。
⇨いまやスマホでなんでも簡単に検索できる時代です。不当なことには労働者も黙っていない時代です。
②賃金不払い残業が確認された場合は、遡って支払わなくてはなりません。
⇨労働基準監督署の指導では遡って3ヶ月の支払いにとどまることが多いようですが、賃金請求の時効は2年ですから、状況によっては2年分支払う必要もあります。
いかがでしたでしょうか。
明日はこの続きです。
それでは。